小泉八雲 青柳のはなし

語謡楽『青柳のはなし 一具』という
お芝居あり、歌あり、生演奏ありの舞台を11月にやることになり
もうずいぶん前から、打合せにつぐ打合せをしているのです。

このサイトのいろんなところに書いているのだけれども
『語謡楽』というのは、「言葉(語)」と「歌(謡)」と「楽器(楽)」の
三分野に長けた人たちがタッグを組んで
これまでにない舞台を創るという試みでして
今回ヤマコ企画としては制作協力に入っております。
演出もやったりします・・・。


とまあ、ここまでは
『舞台やるよーー!!」の宣伝なわけですが。


今回の題材について、ちと触れておきます。

このブログのタイトルにもありますが
「青柳のはなし」は小泉八雲『怪談』の中にあるお話です。

昔むかし、子どもの頃は怖くて読めなかった『怪談』
(怖いものが大嫌いな子どもでしたので・・・)
けど、今、この齢になって改めて読み返してみると
実に日本的な、日本人だからこそ味わえる、そんな作品集なのです。

こんな素敵な作品を
ギリシャ生まれの英国人
ラフカディオ・ハーン(八雲のことね) が書いたのか・・・と思うと
もう吃驚以外のなにものでもないわけで。

もちろん、書いたといっても一から生み出したわけではなく
妻のセツさんが知っていた昔話や伝説、怪談話を
彼女の言葉で語ってもらい
それを再構築した(再話というらしいです)ものなのですが
それでも、この『怪談』は
現代においても、日本の老若男女の誰しもが知る作品なのでございます。

 

その中にある「青柳のはなし」。

 

実は、このお話、怖くないです。
怪談にしては珍しく、しっとりとした情緒ある作品なのです。

ゾクッと感はないけれど
かつて日本人が持っていた自然観をこよなく愛した
八雲ならではの視点で表現されたとても優れた作品です。

 

出演者をはじめ、制作陣が総力を挙げて挑む『青柳のはなし』。

7月下旬にはチケット販売を開始いたします。

 

皆様、どうぞ足をお運びくださいませ。

 

 



2022年07月05日